
- INDEX目次
目次【非表示】
- 1.PLC(シーケンサ)って何?
- 2.PLCが使われている機器・設備
- 3.PLCの仕組みは?
- 4.PLCで出来る4つの制御
- 4-1.①時限制御(時間での制御)
- 4-2.②条件制御
- 4-3.③順序制御
- 4-4.④計数制御(カウントでの制御)
- 5.PLC実行例(ペットボトルのボトリング)
- 6.PLC採用がもたらす4つのメリット
- 6-1.製作コストが削減できる
- 6-2.装置の小型化ができる
- 6-3.プログラミング変更のみで動作制御が可能
- 6-4.保守・整備が簡単に行える
- 7.PLC選びの3つのポイント
- 7-1.自社でプログラム開発しやすい製品を選ぶ
- 7-2.既設製品のメーカーをもとに検討
- 8.メモリーや処理速度の要件を確認する
- 9.主なPLCメーカー4選
- 9-1.株式会社キーエンス
- 9-2.三菱電機株式会社
- 9-3.オムロン株式会社
- 9-4.富士電機株式会社
- 10.まとめ
PLC(シーケンサ)って何?
PLCとは、プログラマブルロジックコントローラという意味で、通称シーケンサと呼ばれています。様々な機械や装置の制御目的に使われ、広く普及しています。シーケンス制御を利用して、特定の条件下での動作をプログラムすることで、工場の生産ラインや家庭用機器など多岐にわたる分野で効率的な動作を実現します。

PLCが使われている機器・設備
PLCは、工場の生産設備から家庭用電化製品まで幅広い機器や設備に採用されています。
例えば、工業用機械や自動ドア、エレベーター、さらには信号機など、私たちの日常生活にも密接に関わっています。
近年では、家電製品の多機能化に伴い、PLCの機能も進化しています。無線通信やデータ収集、アナログ変換などの機能が追加され、IoT化の推進にも貢献しています。
PLCの仕組みは?
PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)は、工場の機械や装置の制御に不可欠な役割を果たしています。その仕組みは、入力信号を受け取り、それに基づいて指定されたプログラムを実行し、出力信号を生成するというシーケンス制御の形で行われます。
基本的には、PLCは信号の入力装置、出力装置、演算装置、記憶装置、電源装置、さらには通信装置で構成されています。これにより、外部からの情報を迅速に処理し、柔軟な動作制御を実現しています。具体的な例としては、工場内のコンベヤーベルトの速度調整やロボットアームの動作制御が挙げられます。これらの動作は、あらかじめプログラムされた手順に従って自動的に行われ、効率的な生産が可能になります。
PLCのプログラムは、一般的にソフトウェアで管理され、ユーザーが容易に制御ロジックを変更できることも、重要なポイントです。このソフトウェアにより、機械の動作を柔軟に変更することができ、異なる製品や条件に応じた制御が可能になります。
さらに、最近ではPLCとコンピュータが連携したシステムが普及しています。たとえば、SCADA(監視制御データ収集システム)などがその代表例です。これにより、中央制御室で多数のPLCからデータを収集し、総合的な管理ができるようになっています。このようなシステムは、工場の生産効率を上げるだけでなく、設備の状態監視やトラブル発生時の迅速な対応にも寄与しています。
PLCで出来る4つの制御

PLC(シーケンス)制御は、特定の条件や順序に基づいて機器を制御する方法です。主要な4種類として、時限制御、条件制御、順序制御、計数制御があります。
①時限制御(時間での制御)
時限制御は、特定の時間が経過した後に動作を開始したり停止したりする制御手法です。
これは、例えば工場の自動ラインやプログラム可能なロジックコントローラ(PLC)などにおいて、予め決められた時間に基づいて機器の動作を管理するために使用されます。具体的には、タイマー回路を利用して、一定時間が経過するまで機械を稼働させない、または一定時間だけ動作するようにプログラミングされます。
食品工場の充填機では、製品が所定の量に達するまで一定の時間待機した後に充填を開始することがあります。この処理の際、時限制御により、ライン全体の効率を高めることが可能になり、無駄な稼働を減少させることにつながります。
また、家電製品においても時限制御が広く用いられています。洗濯機の場合、あらかじめ設定した洗濯時間が経過すると、自動的に脱水モードに切り替わります。この場合、タイマー回路と制御回路によって、ユーザーが意識しなくても洗濯が完了する仕組みが作られています。
時限制御はその簡単さと汎用性から、幅広い分野で利用されており、機械の効率的な運用に貢献しています。これは特に、連続運転が求められる生産過程において、待機時間を効率的に管理するために欠かせない要素となっています。
②条件制御
条件制御は、特定の条件が満たされた際に動作指令を出す制御方法で、様々なセンサを活用して物理的な変化を検知する仕組みを取ります。
具体的な例として、ダムや河川に関する制御を挙げることができます。例えば、大雨が降り続き、河川の水位が危険なレベルに達した場合、設置された水位センサがその変化を感知し、PLCが自動的に警報を発することで、周囲の安全を確保します。このように、条件制御は事前に設定された基準に基づいて機器が動作するため、必要な時だけ動作する安全な操作が実現可能です。
他にも取水口のゲートの開閉に条件制御が使われています。水位が一定の閾値を超えた場合にのみゲートを開き、逆に水位が下がった際にはゲートを閉じるといった動作を自動で行うことができます。このような制御は、無駄な動作を減らし、エネルギーの効率的な使用にも寄与します。
条件制御には、物理的な障害を防ぐことができるという利点もあります。動作が必要ない時に装置が動いてしまうと、故障や不具合の原因にもなり得ますが、条件制御によってそのリスクが軽減されるのです。条件制御が適切に実施されることで、安全性だけでなく、システム全体の信頼性向上にも寄与します。
③順序制御
順序制御(工程歩進制御)は、あらかじめ設定された順序に基づいて自動的に動作を進める制御手法です。
特に工場の製造ラインでは、異なる作業が一定の順番で行われるため、順序制御が大きな役割を果たしています。たとえば、自動車の製造においては、部品の組み立て、塗装、検査などの各工程が正確な順序で実行される必要があります。
この場合、前の工程が完了したことをセンサで検知することで、次の工程に進む仕組みが導入されています。センサは、例えば完成した部品の位置や状態をリアルタイムで監視し、製造ラインのスムーズな運行をサポートします。
具体的な例として、ある自動車製造工場では、エンジンの組み立てを行う際に、部品が正しく取り付けられているかを確認するためのセンサが配置されています。このセンサが組み立ての完了を認識すると、次の工程である検査への移行が自動的に行われます。
このように順序制御は、効率的で正確な製造プロセスを実現するために欠かせない技術です。各工程が指定された順序で実行されることにより、不良品の発生を抑え、全体の工程のスピードも向上させます。
さらに、順序制御は柔軟性にも優れており、製品の種類や製造条件に応じて容易に設定変更が可能です。
④計数制御(カウントでの制御)
計数制御は、特定の部品や製品の個数、および機械の動作回数を正確に計測し、その結果に基づいて機器の動作を制御する方法です。この方式は、カウンター機能が不可欠であり、所定の個数や回数に達した時に、次の動作を行う信号を出す役割を果たします。
例えば、製造ラインにおけるボトリング工程では、瓶が規定の数に達するまで充填を行う必要があります。この場合、計数制御を用いることで、例えば100本充填した段階で自動的に次の処理に移行することが可能となります。これにより、プロセス全体の効率が向上し、生産性が向上します。
また、計数制御は工場の自動化においても重要な役割を果たします。生産ラインの各機械は、次々と部品を処理する際に、数を正確に把握し、あらかじめ設定したタイミングで動作を切り替えたり、アラームを発報させたりします。これにより、稼働状況を精密に管理できるため、機械の稼働率を最大限に引き上げることが可能です。
さらに、計数制御により、トレーサビリティの確保も可能となります。生産した部品の数をリアルタイムで記録し、どの製品がどのくらい生産されたかを追跡できるため、品質管理や在庫管理が効率的に行えます。これにより、製造業では製品の在庫調整や需要予測が容易になり、経営の最適化に寄与します。
このように、計数制御は機械の動作を効率的に管理し、全体の生産プロセスをスムーズに進行させるための重要な技術として位置づけられています。
PLC実行例(ペットボトルのボトリング)
工場のラインでペットボトルをボトリング(飲料充填)するまでの工程をPLCの観点から説明してみましょう。
空ボトル供給
条件制御 | ボトルが供給ラインにセットされる |
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順序制御 | センサーがボトルを検出 → 供給モーターが作動 |
洗浄
順序制御 | ボトルが洗浄エリアへ移動 |
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条件制御 | 高圧水とエアブローで洗浄 |
時間制御 | 一定時間洗浄後、次の工程へ |
充填
順序制御 | ボトルが充填ノズル下に到達 |
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条件制御 | 液体タンクのバルブを開放し、ボトルに充填 |
時間制御 | 設定された液量に達したらバルブを閉鎖 |
キャッピング(フタ締め)
順序制御 | 充填済みボトルがキャッピングエリアへ移動 |
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条件制御 | キャップが供給され、締め付けユニットが作動 |
(トルク制御) | 適正な締め付けトルクに達したら次の工程へ |
ラベル貼付
順序制御 | ボトルがラベリングエリアに移動 |
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条件制御 | ラベル供給装置が作動し、適切に貼り付け |
時間制御 | ラベル貼付後、ローラーで圧着処理 |
検査・排出
条件制御 | センサーで異常品(キャップの不具合や充填ミス)を検出 |
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順序制御 | 不良品は排出コンベアへ、良品は出荷ラインへ |
このように、PLCは順序制御、条件制御、時間制御、トルク制御などを組み合わせて工程を管理しています。
計測制御については上の例では扱えませんでしたが、一般的に使われている制御になります。
PLC採用がもたらす4つのメリット
PLCを採用することで、工場設備の制御において多くのメリットが得られます。
製作コストが削減できる
製作コストの削減ができることは、PLCがもたらす大きなメリットの一つです。
従来のリレーシーケンス制御では、複雑な回路設計が必要となり、多くの電子機器を用意する必要があります。例えば、電気制御機器である電子タイマーや電磁リレーをそれぞれ調達し、それらを組み合わせて動作を実現するためには、かなりの資金が必要でした。この場合、部品の購入費用だけでなく、設置やメンテナンスにかかる人件費も膨大になる傾向があります。
一方、PLCを用いることで、回路設計はソフトウェアで簡潔に行えます。このアプローチにより、必要な電子機器の数を最小限に抑えることが可能です。動作の変更や追加はソフトウェアのプログラミング変更だけで実現できるため、物理的な部品を入れ替える必要がなく、コストと時間の両方を大幅に節約できます。これにより、制御システム全体のコスト削減が図れるのです。
さらに、PLCはその柔軟な設計により、機械の故障のリスクも低減します。リレー回路が複雑になることで発生しがちな故障の確率が下がり、運用の安定性が向上します。その結果、長期的な運用コストの削減も実現できます。また、保守にかける時間も圧倒的に短縮され、投入するリソースを他の重要な業務に振り向けることが可能です。
装置の小型化ができる
PLCは、制御部分を小型化することで、省スペース化を実現します。これにより、駅や工場などの限られたスペースにおいても、機械や装置の卓越した制御が可能になります。従来のリレー回路では、様々なリレーやタイマーなどの周辺機器を整備する必要があり、それによって回路全体が膨らみ、スペースを圧迫するという問題がありました。
一方で、PLCはプログラムによって制御が行われるため、リレーや他の追加コンポーネントを必要としません。このプログラムは、ソフトウェアによって簡単に改良や変更が可能であり、多様な制御方式に柔軟に対応できます。たとえば、工場の生産ラインでの装置の自動化においても、PLCは事前に設定したプログラムに基づき、順序制御や条件制御を行い、効率的な生産を実現します。
また、PLCを使用することで、従来のリレー回路がもたらす冗長性を排除し、全体としての回路のコンパクト化が促進されます。加えて、PLCはメンテナンスや拡張が容易で、必要に応じてプログラムを変更することで新しい機能を追加することもできます。
プログラミング変更のみで動作制御が可能
PLCを利用することによって、動作制御におけるプログラムの変更が容易に行えるのが大きな特色です。従来のリレー回路では、新しい制御を実装する際に、回路の配線を変更する必要があり、そのためには機械を一時的に停止させなければなりません。このプロセスには、多くの時間と労力がかかるため、生産性が低下するリスクが伴います。
一方で、PLCでは、制御プログラムをソフトウェア上で簡単に修正でき、その結果、機械を停止することなく動作変更が実現できます。このように、プログラムの変更だけでなく、動作制御全体を迅速に適応させる利点があります。
具体的には、製品の仕様変更や新たな市場ニーズに応じてシステムのアップデートが行われた場合でも、簡易なプログラミングによって即座に制御内容を調整できます。これにより、工場全体のラインを柔軟に運用し続けることができ、ビジネスの競争力を高めます。
さらに、PLCの導入により、動作の状態をリアルタイムで監視し、必要に応じて即座に制御を更新する機能もあります。これにより、機械の故障リスクを軽減し、安定した操業が可能になります。
保守・整備が簡単に行える
PLCは、保守や整備の面でも非常に便利な存在です。
従来の電気制御システムでは、電子タイマーや電磁リレーなど多くの部品が必要でしたが、PLCを導入することでこれらの制御機器の使用を大幅に削減できます。また、電源回路同士を接続する手間も省けるため、複雑な配線作業が不要になります。
特に優れた点は、システムが稼働している状態であっても、プログラムの変更や新たな設計が可能であることです。これにより、工場での機械の停止を避けながら、迅速に保守作業が行えます。従来のリレー回路の場合、メンテナンスを行うためには機械を停止させる必要があったため、時間とコストがかかることが難点でした。
さらに、PLCを通じて制御システムを簡単に更新することで、旧式の回路に比べて長期的な運用が容易になり、コスト削減も期待できます。例えば、ある工場では、従来のリレーによる制御からPLCに移行した結果、保守作業にかかる時間が約30%減少したというデータもあります。これにより、運用効率が向上し、機械の稼働率が高まるといった具体的な成果が得られました。
PLC選びの3つのポイント
PLCを選ぶ際の重要なポイントは、制御の柔軟性と機械との親和性です。
自社でプログラム開発しやすい製品を選ぶ
PLCを選定する際には、自社でプログラム開発が行いやすい製品を選ぶことが重要です。
その理由として、現場での運用中にトラブルが生じた際に迅速に対応できる能力が不可欠だからです。製造現場では、機械が稼働しないことが生産ライン全体に影響を及ぼし、大幅な生産性の低下が引き起こされます。特に、故障やエラーが発生した場合には、すぐにプログラムの修正やメンテナンスを行う必要があります。このため、プログラムの操作性やカスタマイズのしやすさが、導入を決定する重要な要素となります。
また、サポート体制が充実しているメーカーの製品を選ぶことで、トラブル発生時にも安心です。技術的な問題やプログラムの改修が発生した際には、専門的な知識を必要とする場合が多いですが、サポートがしっかりしていれば、迅速に対応できるため、業務の継続が可能となります。さらに、自社内でプログラムを簡単に変更できる機能があれば、現場のニーズに合わせた柔軟な対応が可能です。
例えば、PLCを利用している工場の多くでは、設備の変更や新たな機能の追加に際して、プログラムを改修する必要があります。この際、自社で容易にプログラムを調整できる環境が整っていれば、時間をかけずに新しい生産方式に対応でき、競争力を維持することができます。
このように、自社でプログラム開発が行いやすいPLC製品を選ぶことは、機械のトラブルを最小限に抑え、工場の生産性を確保する上で重要です。
既設製品のメーカーをもとに検討
PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を選定する際、既設製品のメーカーをベースに検討することは非常に重要です。
まず、現場で既に使用されているメーカーの製品に基づく選定は、そのメーカーの特性や長所、さらには独特の設定方法やクセを理解する助けになります。
また、PLCの制御はほぼすべての場合、メーカー独自のソフトウェアを介して行われます。これにより、特定の機能や動作を実現するためのプログラムが簡易に作成できるのですが、同時にこのソフトウェアのコストは決して安くはありません。
そのため、既存の設備や機器と同じメーカーのPLCを選ぶことで、ソフトウェアの導入費用を抑えつつ、現場での操作やメンテナンスが容易になるというメリットがあります。これにより、操作員は新たに学習し直す必要が少なく、業務の効率化にもつながります。
さらに、メーカーの特性を考慮することで、トラブルが発生した際に迅速に対応できる可能性も高まります。すでに同じメーカーの製品を扱っている業者であれば、部品の交換や修理の際に必要な情報をすぐに得ることができ、修理時間を短縮できるのは大きな利点です。
このように、既設製品のメーカーをベースにPLCを検討することは、コスト面や運用効率を考える上で、非常に有意義な選択だと言えるでしょう。
メモリーや処理速度の要件を確認する
メモリーや処理速度の要件を満たしているかを確認することは、PLC(シーケンサ)を選ぶ際に非常に重要なポイントです。
各PLC製品には異なるメモリーサイズや処理能力があり、そのため特定の機械や設備に適した製品を選ばないと、実際の運用において深刻な問題が生じる可能性があります。例えば、ある製品がリアルタイムでのデータ処理を必要とする場合、処理速度が足りないPLCを選んでしまうと、システム全体のレスポンスが悪くなり、生産性が低下してしまうことがあります。
また、機械の動作条件や応答時間、そして使用するプログラムの複雑さを考慮に入れる必要があります。例えば、複雑な条件分岐や多様なセンサーからの入力を必要とする場合、より多くのメモリーが要求されます。これに対して、メモリーに余裕のないPLCを導入した場合、常にメモリー不足に悩まされ、システムの信頼性が落ちることにもつながります。
導入後にこのような問題に気づくと、再度製品を見直す必要が生じる場合や、追加のパーツを購入しなければならなくなることもあります。これに伴うコストや時間のロスは、企業にとって大きな負担となります。
したがって、PLCを導入する際は、自社の機械や設備に必要な処理能力やメモリーの要件をしっかりと確認し、それを満たす製品を選ぶことが成功への第一歩です。これにより、運用のトラブルを回避し、生産性を向上させることが可能になります。
主なPLCメーカー4選
株式会社キーエンス
株式会社キーエンスは、精密機器の開発と製造を行う企業で、特にPLCにおいて高い機能性を誇ります。工場向けの製品を多く取り扱っており、三菱電機のPLCとも互換性があるため、異なるメーカー間でのデータのやり取りも容易です。
また、国内でのシェア率が高く、多くのエンジニアがメンテナンスに対応できるというメリットがあります。さらに、光関連技術を活用した製品も展開し、品質の向上を図っています。
三菱電機株式会社
三菱電機株式会社は、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)市場において首位を占めるメーカーの一つです。その代表的な製品である「シーケンサ」は、多くの企業で広く使用されており、信頼性と技術力の高さが評価されています。
三菱のPLCは独自の規格を有し、既に多くの企業が導入済みであるため、プログラミングを行うエンジニアにとっても使いやすさがメリットです。これにより、他の機器との連携もスムーズで、選択されることが多い製品となっています。
オムロン株式会社
オムロン株式会社は、日本の電気機器メーカーとして、特にPLCの分野で高い市場シェアを誇ります。製造業においては、FAシステムの構築や工場の自動化を進めるために、オムロンのコントローラがしばしば利用されています。
加えて、医療機器の販売も手がけており、医療分野における取り組みも注目されています。IoT対応製品の展開により、リアルタイムでのデータ収集や解析が可能となり、製造プロセスの効率化が実現されています。
富士電機株式会社
大手電気機器メーカーの富士電機株式会社は、PLC分野では三菱電機やキーエンスと競合しています。
同社のPLCは、国土交通省の電気設備の標準仕様に対応しており、特に「MICREX-SXシリーズ」は様々な設備に適用可能です。
さらに、IECやJIS、CEマーキング、UL、RoHSに準拠しているため、国内外の市場ニーズに応えることができます。
まとめ
PLC(シーケンサ)は、工場の生産ラインや自動化システムに欠かせない制御装置であり、時限制御・条件制御・順序制御・計数制御などを通じて、さまざまな機械の動作を管理しています。その導入により、コスト削減、省スペース化、柔軟なプログラム変更、簡単なメンテナンスといった多くのメリットが得られます。さらに、IoT技術との連携により、データ収集や遠隔監視も可能となり、今後ますます重要性が高まる技術です。

西進商事コラム編集部
西進商事コラム編集部です。専門商社かつメーカーとしての長い歴史を持ち、精密装置やレーザー加工の最前線を発信。分析標準物質の活用も含め、さまざまなコラム発信をします。