ステルスダイシングとは?
ステルスダイシング技術は、対象材料に対して透過性を有する波長のレーザ光をウェーハ内部に集光し、分割するための起点(改質層: 以下「SD層」と称する)を形成した後、ウェーハに外部応力を加えて小片化するダイシング技術です。プロセスは、主にウェーハ内部に分割するためのSD層を形成する「レーザ照射工程」と、ウェーハを小片化する「エキスパンド工程」の2つから構成されています。 ー浜松ホトニクスWEBサイトより引用ー
ステルスダイシング装置を使うと実現できること
透明材料の高精度ダイシング
従来のブレード方式では難しかった微細な割れやチッピングの抑制が可能。歩留まり向上と品質の安定化が期待できます。
プロセス効率化と生産性向上
レーザー照射で内部に改質層(SD層)を形成し、外部応力でワークを分割する2ステップ工程により、高速加工を実現。生産タクトタイムを短縮します。
幅広い材料対応
サファイアやSiCなど硬質材料から、水晶やLiNbO₃などの特殊材料まで対応可能。多品種少量生産から量産対応までフレキシブルに活用できます。
微細加工対応
小型チップサイズにも対応でき、スマートフォン部品やLED関連部品など、精密なエレクトロニクス製造にも最適。
ステルスダイシング3G (SEISHIN製レーザ加工機)のメリット
加工品質の向上 | 内部改質層で加工するため、表面損傷が極めて少なく、仕上がりの美しい加工が可能です。 |
---|---|
設備導入コストの最適化 | 高性能ながらも合理的な設計で、投資対効果が高い装置です。初期導入だけでなく、ランニングコスト低減にも貢献。 |
検査・補正機能搭載 | カメラアライメント機能でウエハの傾きやXY座標のズレを自動補正し、安定した品質をサポート。 |
パワーメータ搭載で出力管理 | 加工中の出力計測が可能で、トレーサビリティの確保とプロセス管理が容易です。 |
動画で分かるステルスダイシング加工
StealthDicing 3G(日本語字幕・ 한국어 자막)
ステルスダイシング加工技術の説明;

STEP01 対象材料を透過する波長のレーザ光を内部へ集中的に集光。ワーク内部に割断加工するための改質層(SD層)を形成。

STEP02 表面を覆うラッピングをエキスパンダーで展伸し、亀裂にそってワークを分割。この分割方法はウエハの条件によって選択。
ウエハ条件01 | 表面メタルサイズ |
---|---|
ウエハ条件02 | 裏面メタル厚さ |
ウエハ条件03 | ウエハ厚さ |
ウエハ条件04 | チップサイズ |

分割方法はウエハの4条件によって、3つの手法に分かれる。
加工対応可能ワーク

サファイア |
ガラス |
SiC |
GaN |
水晶 |
LiTaO3/ LiNbO3 |
一般装置仕様

機構部 | 一般概略仕様 |
---|---|
レーザー部 | 発振器 短パルスレーザー発振器 ※加工対象物に合わせてレーザー選択可 光学系 浜松ホトニクス社製 3GーSDE |
外形寸法・重量 (保守スペース除く) | 装置本体 約1905mm(W)×1802mm(D)×1805mm(H)×重量約2700kg 電源・チラーラック 約553mm(W)×400mm(D)×240mm(H) |
適用基盤サイズ | 基板サイズ Max160mm×160mm 基板厚 0.1mm~0.5mm |
ステージ仕様 | ●XY軸 移動範囲 500mm(X)×500mm(Y) 移動速度 1000mm/sec(Max) 送り機構 リニアモータ 絶対位置精度 X軸:8μm Y軸:7μm 繰り返し位置精度 ±1μm 分解能 ±0.5μm ●Z軸 移動範囲 Max8mm 移動速度 1mm/sec 絶対位置決精度 ±0.5μm ●O軸 回転範囲 360° 回転速度 Max90°/秒 絶対位置決精度 ±1μm ●吸着テーブル 基板固定 真空吸着 |
基板搬送ロボット | 方式 円筒座標型ロボット 基板クランプ方式 メカチェック ワーク検知 カセット内ワーク検知機能 カセット 8インチ用 |
その他 | カメラアライメント ウエアの傾き及びXY座標のずれ量を補正 出力計測 パワーメータ搭載 |
電源電圧 | 電源 AC200V±20V 単相 50/60kHz エアー 圧力0.5Mpa以上 |
資料ダウンロード

浜松ホトニクス特許技術「ステルスダイシング」を搭載したレーザー加工機3G。
その加工方法や装置仕様についてご説明します。
(弊社ダウンロード専用特設サイトからのダウンロードとなります)
詳細お問い合わせ
詳しい装置仕様や機能、サンプル加工依頼につきましては、右上問い合わせボタンよりお願いします。
<検索用>レーザー 加工 OEM